映画やドラマなど、俳優としても活動の幅を広げている小川史記さん。
インタビュー中編では、お芝居に大きなやりがいを感じる一方で、実際に挑戦する中で気づいた自身の苦手なことや、撮影を重ねる中で感じる手応えについて語ってくれました。
さらに、これから挑戦してみたい役柄や、30代を迎えて感じている変化についても、率直な思いを聞きました。

お芝居の面白さと、感じた難しさ
――さまざまな役柄に挑戦する中で、今感じているお芝居の面白さややりがいについて教えてください。
やりがいはめちゃくちゃあります。これまであまり経験してこなかったことですし、自分じゃない人を演じることには、やりがいしかなくて。
でも一方で、「向いてないな」とも思ったんです。これはマイナスな意味ではなくて、自分自身の率直な感想なんですけど。
これまでいくつかの映像作品に出演させていただく中で、そもそも何かを覚えるという作業自体が、苦手なんだと気づいたんです。
お芝居自体はとても好きですし、撮影も本当に楽しいんです。嫌な気持ちは全くなくて、前向きに取り組めているんですけど、そこにたどり着くまでの過程が、自分にとってはなかなか大変で。
いまだに台本のセリフをどう覚えたらいいのか、自分に合ったやり方が分からなくて。歩き回りながら、「もう一回、もう一回」って何度も声に出して覚えています。
撮影を重ねるたびに感じる、お芝居の手応え
お芝居の現場では、一日一日撮影を重ねながら、作品の完成に近づいていく感覚があるんです。ダンス&ボーカルグループの活動とは違って、作品には明確な終わりがあるじゃないですか。
だからこそ、撮影が進む中で「今日はいい芝居ができたな」「あともうちょっとだな」と感じられることが、日々のやりがいにつながっています。
「あそこのシーンのセリフ、すごく自然に出てきたな」と思える瞬間もあって。そうした手応えを少しずつ感じられるようになってきたことも、自分の中では大きなやりがいになっています。
撮影も、基本的にはなるべく物語の順番に沿って進めてもらえるので、一つひとつ積み重なっていく感覚があって。そこにも面白さを感じています。

次に挑戦したいのは、主人公を支える役
――これから俳優として挑戦してみたい役柄はありますか?
主人公を支える役を演じてみたいです。
例えば、刑事ものだったら主人公のバディのような存在とか。作品によっていろいろな支え方があると思うんですけど、家族というよりは、友人などの立場から主人公を支える役に挑戦してみたいです。
これまでは少し変わった悪い役などは演じてきたので、次は一旦、観ている人が「この人、すごくいい人だな」と思うような、いい人の役を演じてみたいです!

「大人になりすぎた」30代を迎えて感じる自分自身の変化
――30代を迎えて、ご自身の考え方や行動に変化を感じることはありますか?
大人になりました。本当に(笑)。
ただ、ここ数か月は、自分でもちょっと大人になりすぎているんじゃないかなと感じていて。良くも悪くも、自分の意見を言えなくなってきちゃったんです。
例えば、BUDDiiSで何かを決めるとき、20代の頃の僕はリーダーとして結構自分から意見を出していたんです。「こういう理由があるから、こっちの方がいいんじゃないかな」と提案して、それに対してみんなも意見を出してくれたり、僕の考えについてきてくれたりして。ありがたいことに、それがいい方向につながってきたと思うんです。
でも最近は、まず「どう思う?」ってみんなに聞くようになっていて。誰かが意見を出してくれたら、「いいね」「それも悪くないね」って先に肯定しちゃうんです。自分が「どう思います?」と聞かれても、「いいと思うよ」って返すことが増えてきました。
本当は自分にも考えがあるはずなのに、「みんなにも意見があるしな」と気を遣って、どんどん譲るようになってしまったんですよね。
もちろん、それでいい方向に進むならいいと思うんです。でも、チームで活動している以上、僕自身もちゃんと意見を出すことは大切だと思っていて。自分の中で「これは絶対に良くない」と思うときでさえ、言えなくなってしまっている気もして。そこは正直、少し悩んでいます。
なんだろう、大人っぽくなりすぎちゃったなって…(笑)。これからは改めて、自分の意見もちゃんと伝えていこうと思います(笑)。
(後編へ続く)

|SPECIAL MINI INTERVIEW|
--人から褒められて、特に嬉しい言葉はありますか?
褒められることは何でも嬉しいんですけど、特に「面白い」と言われるのが好きですね。友達から「ふみ、おもろいわ!」って言われると、「やった!」って思います。
自分の発言に対して言われることもあるんですけど、僕、友達と遊んでいるときに急に奇行をしちゃうことがあるんですよ(笑)。突然変な動きをしたりして。
そういうときや、自分がツッコんだときに笑ってもらえると、すごく嬉しいですね。
やっぱり面白い人間でありたいですし、そういう自分はこれからも変わらずにいたいと思っています。
撮影:遥南 碧/ヘアメイク:KANANE(PUNCH)
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映画『冤罪のつくりかた』


実際の事件に着想を得て、冤罪が生まれる過程を検察組織の内側から描く司法サスペンス。
特捜部のエース検事・如月美麗(加藤夏希)のもとに配属された新人検察事務官・早乙女直樹(小川史記)は、ある汚職事件の捜査を通じて、組織の方針と自身の信念の間で葛藤していく。
原田龍二、やべきょうすけらが出演。監督・脚本は泊誠也。
2026年11月6日(金)より池袋シネマ・ロサほか全国順次公開。