9人組進化系ミクスチャーユニット・SUPER★DRAGONのメインボーカルとして、多彩な表現力と洗練された佇まいで魅了し続ける池田彪馬さん。

グループが12年目を迎えた今、自身初となるソロ名義での1st mini Album『Effect』をリリースします。

後編では、小学5年生でのスカウトをきっかけに始まった表現者としての歩みから、コロナ禍で見つめ直した活動の軸、ソロ制作を通して改めて感じたメンバーへのリスペクト、そしてファンへの想いまで。Hyoma Ikedaとしての今を形作る、その原点と想いに迫ります。

原宿の改札から始まった“選択”――コロナ禍で見つめ直した活動の軸

――タイトル『Effect』に込めた“影響”という意味にちなみ、ご自身の人生に大きな影響を与えた出来事を教えてください。

僕の人生の原点は、小学5年生の時のスカウトです。原宿の改札を通ろうとした瞬間に声をかけられて。その経験がなかったら間違いなくこの業界には入っていませんでしたし、すべての根底にある出来事なので、あの光景は今でも鮮明に覚えています。

両親は、挑戦するかどうかは僕に任せるというスタンスでしたが、せっかくならトライしてみようと割とすぐに決めました。当時はひいおばあちゃんから「人を助ける仕事をしなさい」と言われたこともあって、ずっと医者になりたくて勉強していたんです。でも、中学受験も諦めて、一度全部こちらの道にシフトしました。

当時はそこまで大きな覚悟を持って決めたわけではなかったですが、振り返ると、小学生なりに二者択一を迫られたタイミングではあったんですよね。そこでちゃんと自分で選択をして、今こうして楽しく活動できていることを考えると、良い決断だったなと思います。

その後の活動の中で大きかったのは、2020年のコロナ禍ですね。

2019年は僕たちSUPER★DRAGONにとってすごく大事なタイミングで、3枚目のアルバムを出したり、Zeppツアーを終えたりして、「これからもっと大きいステージに向かっていくぞ」と見据えていた年だったんです。

そこからコロナ禍に入って、クリエイティブにも制限が出ましたし、ライブでもファンの方の顔が見られない状況が続きました。

でも、だからこそ時間があったので、メンバー間では頻繁に話し合いました。ライブ配信など、さまざまなコンテンツを使いながら試行錯誤を重ねて、自分たちの軸を見失わないように活動していました。

その中で、ライブの楽しさや活動する意味など、自分たちが大切にしたいものを改めて見つめ直すことができたんです。そうやって自分たちの軸を再確認できたという意味で、とても大切なフェーズだったと思います。

何より、その期間にメンバーそれぞれが趣味の延長のような感覚で楽曲制作を始めたんです。僕自身もまさに2020年頃にDTMを始めました。

メンバーからの影響もありつつ、もともと音楽がずっと好きだったので、「いつか自分でも表現したい」という思いが少しずつ形になっていって。それが今のソロ制作にもつながっているのかなと思います。

グループへのリスペクト、そして表現者としての境界線

――ソロ制作を通して、SUPER★DRAGONのメンバーの存在について改めて感じたことはありましたか?

メンバーのクリエイティブ能力の高さを、改めて実感しました。

ソロももちろん、すべてをひとりで作っているわけではないです。でも、歌うのは全部自分ですし、表現しきるのも自分、その責任も自分が負うことになります。

だからこそ、改めてグループで一緒に作れることの心強さを感じました。制作に関わるメンバー同士で協力し合えますし、メロディーや歌詞、コーラスを作る上で、自分にはない発想を持っているメンバーもいる。そういうところも含めて、クリエイティブ面でのリスペクトがより強くなりました。

一方で、ソロは最終調整も自分次第な部分があって。僕は結構優柔不断なので、悩んでしまうんです。どれも自分のフィーリングから生まれたものだからこそ、全部が正解に感じられる。だから、そこはちゃんと心を鬼にして、「自分で決めたらやり遂げる」というルールを今後も作っていかなきゃいけないなと思っています。

ちなみに、そんなグループのメンバーたちには、実は完成した楽曲をまだ聴かせていないんです(笑)。聴いてもらうのは、リリースされたタイミングか、もしかしたら1年後くらいかもしれないですね(笑)。

――今回の作品作りを通して、ご自身について新たに気づいたことはありますか?

「自分は思ったよりも感覚的な人間なんだな」ということには気づきました。結局、自分でも自分自身をすべて掴みきることはできないんですよね。

でも、自分を愛せるのは自分自身しかいないですし、そこは大切にしてあげた方がいいと思っています。自分らしさや、自分の感覚をこれからも大切にしてあげることが、何よりストレスなく自分自身を認めてあげることにつながるのかなと思っています。

――では逆に、表現者として昔から変わらず大切にしていることはありますか?

「オンとオフの差をしっかりつけること」です。

自分自身の素の部分がありつつも、グループで活動する期間が長くなる中で、ステージ上で表現者として見せる自分、ある種の“仮面”のような感覚も大切にしながら生きてきました。

素との境界線をあまり作らない方もいらっしゃると思いますが、僕自身のポリシーとして、そこをちゃんと線引きして向き合うことを大切にしてきました。

プライベートなことをファンの方に話したい時ももちろんあります。でも、自分の中での品性を保ちながら、表現者として「どういう姿を見せたいか」ということは常に大切にしています。

根底にある「愛」――ファンとお互いに影響を与え合える関係へ

――今作『Effect』を作る中で、ファンの方に対して改めて感じたことや、伝えたいことを教えてください。

今回、歌詞を書く中では、何か一つに固執したり、執着したり、依存したりする感覚をすごく大切にしていました。

そういった意味では、ファンの方々が僕に向けてくれる感情とも、少し近いものがあるのかなと思っています。

もちろん、依存することが正解というわけではないですし、どういう推し方や、どういう好きになり方であっても、それぞれどんな形があっても正解だと思っています。

ただ、僕が大切にしているのは、「すべての根底には愛がある」ということ。僕自身、この作品を作りながら、改めて愛情というものを再確認しました。

作品を通して共鳴できる部分が増えていけば、ファンの皆さんも僕を形作ってくれる一部になっていくと思うんです。そうやってお互いに影響し合えたら、まさに今回の『Effect』というタイトルにもつながるようなことが起こるんじゃないかなと思っています。

普段はグループとして活動していますが、今回、Hyoma Ikedaとして初めて1st mini Album『Effect』をリリースさせていただきます。

本当に自分の世界観が存分に詰まった作品になっていますので、ぜひ楽しんでいただきたいですし、リリースイベントなどでもお会いできたら嬉しいです。

ぜひ、たくさん愛してください。

撮影:篠田 理恵/ヘアメイク:稲越夕貴/スタイリスト:中島有哉

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1st mini Album『Effect』

楽曲・映像・ビジュアルまで自身の美学を追求し、聴く者を夢の世界へ誘う“夜の貴公子”Hyoma Ikeda。

待望のソロ初作品となる本作は、本人が作詞・作曲に深くコミットした「Bleeding Love」や先行配信曲「-Sea-」に加え、SILENT SIREN・Suu作詞の「Eden.」、川谷絵音の名曲カバー「夏夜のマジック」など表情豊かな全6曲を収録。

美しさと痛み、甘美な毒が交錯する世界観で、ボーカリストとしての表現力と多彩なクリエイティビティを惜しみなく発揮した渾身の1枚。