最新シングル『I’m still breathing』とともに、更なる進化を続けるKID PHENOMENON。
インタビュー連載の第2回はグループのパフォーマンスに強烈なグルーヴをもたらす岡尾琥珀さんが登場。
上京後に自分の軸を見失い焦りを抱えていた日々から、原点であるHIPHOPカルチャーに立ち返りスタイルを確立するまでを明かします。パーソナルな魅力や意外な素顔が垣間見える一問一答とともにお届けします。
夢のスタートラインに立った今、見えてきた理想と現実の境界線
――『I’m still breathing』の歌詞の中で、今の自分自身に一番重なる言葉は?
僕のリリックにある〈理想と現実の境界線〉という歌詞です。
この楽曲自体、僕たちの弱い部分を表現しつつ、「今の苦しい思いが今後の糧になるよ」と前向きなメッセージを伝えてくれる曲なんですけど、その中でも特にこのフレーズが今の自分たちに重なっています。
僕たちはグループができた時からずっと「グローバルに活動したい」と言い続けていて、今年から少しずつ海外に行かせていただける機会も増えてきました。
今年は準備の年で、来年から一気に海外に向かって走っていきたいと思っています。ようやく、自分たちが思い描いてきた夢や理想に向かってスタートを切れた実感があるんです。ただ、夢が見えてきたからこそ、「自分たちの理想」と「リアルな現実」の境界線に立っている感覚もすごく強くて。アニメともリンクする部分がありますし、このタイミングでこのリリックに出会えたことには、すごく意味を感じています。
あと、アウトロのラップにある〈逃げたいnight〉も、自分と重なるフレーズですね。人間って、夜になるといろいろ考え込んじゃって、「もう逃げ出したいな」って思ってしまう瞬間があると思うんです。
最先端の東京で埋もれかけた日々。救ってくれたのは幼少期からの原点だった
――今振り返ると「意味があった」と思える過去の経験や出来事は?
上京してから去年まで、自分の軸を見失って迷走していた時期のことです。
僕は保育園の頃からずっとダンスをやってきて、中学3年生まではアーティストになるなんて考えたこともなくて、「ダンスを職業にできればいい」と、HIPHOPの世界だけで生きてきました。でも、高校1年生でオーディションに出会って、マイクを持ってパフォーマンスするようになり、KID PHENOMENONとして活動を続けていくうちに、自分が本当に好きだったものを見失ってしまっていたんです。
東京に出てくると、SNSで見ていた流行のものや最先端のものが全部目の前にあるし、メンバーもみんなオシャレで流行に敏感で。「あれもいいな、これもいいな」といろいろなものに手を出したり、メンバーの真似をしてみたりした結果、「結局、俺って何が好きなんだろう?」「何者にもなれていないし、埋もれてるな」って、去年まですごく悩んでいました。インタビューでも自分のことを全然話せなくて、「自分じゃなくても、他のメンバーが喋れば解決するな」って逃げてしまうこともあって。
でも、この7人で世界を目指していく上で、改めて「自分のキャラクターや立ち位置は何だろう」と考え抜いた時に、自分がもともと好きだったものを思い出したんです。この数年間いろいろなものを見てきたけれど、「結局、自分が一番好きなのはHIPHOPなんだな」って改めて気づけて。そこが自分にとって一番のルーツであり、武器になるんだと思いました。
だから今年は、HIPHOPのカルチャーをより深く学んだり、普段の服装から自分自身のスタイルとしてHIPHOPの色をしっかり出したりして、「岡尾琥珀はこういう表現者なんだ」というイメージを周りに持ってもらえるように意識しています。少し遠回りしたかもしれないですけど、自分の軸を見つけるために必要な時間だったなと思います。

「何担当?」に答えられなかった僕が、自分の色を語れるようになるまで
――3年前(デビュー時)と比べて、自分が一番変わったと思うところは?
ちゃんと自分を持てるようになって、自分の言葉で発言できるようになったことです。
デビュー当時は、情報量が多すぎたり、良くも悪くもいろいろなものに触れすぎたりして、何が良いのか、何をすべきなのかという自分なりの軸がありませんでした。インタビューで「グループで何担当ですか?」と聞かれても、言葉に詰まってしまっていたくらいで。
でも今は、その頃に比べたら発言もできるようになりましたし、「自分はこういう人間だ」と自分の言葉で言えるようになりました。それは自分にとって大きな成長だなと思います。
あと、ライブでの見せ方もすごく変わりました。ツアーで何公演もステージを続けていると、自分自身もどうしても慣れが出てきますし、何度も観にきてくださるファンの方もいらっしゃるじゃないですか。
だから、HIPHOPという自分の軸は持ちつつも、「今日はあえて音を遅らせてリズムを取ってみよう」「ここは力を抜いて踊ってみよう」「今日は会場が大きいから動きを大きくしよう」って、会場やその日によって魅せ方のバリエーションをいろいろ試すようになったんです。そうやって自分の中で工夫しながら、パフォーマンスを楽しめるようになったのも、3年前とはまた違った成長ですね。
心から愛する音楽を自分のマイクで
――これからさらに見せていきたい自分や、個人として挑戦したいことは?
自分が心から好きで、踊っていて最高だと思える音楽を、自分自身のマイクで表現しきることです。
普段僕が踊る時に聴くHIPHOPの曲って、これまではただの「ダンスミュージック」として捉えていて、自分がマイクを持つアーティストとしては聴けていなかったんです。やっぱり世界トップレベルの楽曲って、全然次元が違ったりするので。
でも、そういう自分が本当に好きな音楽を、自分自身がアーティストとして表現できたら一番かっこいいじゃないですか。めちゃくちゃレベルが高くて厳しい世界だとは分かっていますけど、世界に出れば人種も関係ないですし、プロかアマチュアかも関係ない。そこには本気で挑戦していきたいです。

|SPECIAL MINI INTERVIEW|
『I’m still breathing』リリース記念! 岡尾琥珀の“素顔”をひも解く一問一答
新曲『I’m still breathing』のリリースにちなみ、パーソナルな素顔を深掘り! 4つの質問に答えてもらいました。
Q1|今のKID PHENOMENONを漢字1文字で表すなら?
「開」
自分たちの結成当時からの夢、目標であるグローバル世界への扉が開き始めたからです。
Q2|自分を動物に例えると?
「ダチョウ」
ダチョウがなぜ集団で走っているのかわかっていないのと同じ感じです。
Q3|自分には、『実はこんな一面があります』というところを教えてください。
ぼく実は、『漢字』が得意なんです。
それともつながるんですけど、 『記憶力』もあるほうです。
Q4|この3年間を一緒に歩んでくれたファンの皆さんへ、改めて今伝えたいことは?
今の自分たちがここまで自分たちのやりたい事、表現したい事、音楽を好きにやれているのは、ずっと支えてくださったみなさんがいたからです。 本当にありがとうございます。
これからも好き勝手やり続けるぼくたち7人を温かく見守っていただけると幸いです。
よろしくお願いします!
撮影:篠田 理恵/ヘアメイク:NOBUKIYO, Kei Kouda/スタイリスト:百瀬 豪
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KID PHENOMENON
8thシングル『I’m still breathing』

“息をし続け、前へ進む”という強い意志を込めたKID PHENOMENONの最新シングル。
理想と現実の境界線でもがきながらも立ち止まらないリアルな葛藤と覚悟を、研ぎ澄まされたボーカルとラップに乗せて表現。
泥臭くも前を向き続けるすべての人々の背中を力強く押す、エモーショナルで熱量の高い渾身のナンバー。
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